SIPSという言葉をご存知でしょうか?ソーシャルメディアが積極的に活用されるようになってから、消費者行動モデルは日々変化してきました。
そこで新しく提案された消費者行動モデルとしてSIPSというモデルが登場しました。
今回はそんなSIPSの意味について解説していきたいと思います。
SIPS(シップス)とは?
SIPSとは、ソーシャルメディアが積極的に利用されることを前提として考えられた消費者行動モデルの一つになります。
SIPSモデルは、2011年に電通さんの社内ユニットより提唱された言葉です。
消費者行動モデルでは、AIDMAやAISASなどが多く用いられてきましたが、SIPSの大きな特徴はソーシャルメディアの利用による消費者行動モデルだということです。
- Sympathize(共感する)
- Identify(確認する)
- Participate(参加する)
- Share&Spread(共有・拡散する)
上記のプロセスの頭文字をとった言葉になります。
Sympathize(共感する)
SIPSはまず、ユーザーが何かのサービスや商品に対して共感をするところからはじまります。
ユーザーが共感するきっかけは様々ですが、ソーシャルメディア時代の昨今では、Youtube、Twitter、Instagram、Facebookなどでフォローしている人物や、インフルエンサーなどをきっかけとして商品・サービスに共感をする人が多くなってきています。
通常の広告・宣伝のみでは商品やサービスの共感を得ることは難しいですが、ソーシャルメディアなどSNSを活用することでそれらが容易になってきている背景があります。
Identify(確認する)
SIPS以前の消費者行動モデルのAISASなどでは、ユーザーは検索の後に行動・購入となりますが、ネット利用が一般となっている昨今、ユーザがそのまますぐに購入に至ることは稀になってきています。
ではユーザーが何をするのかと言うと、ユーザーは自分が共感した商品やサービスについて、本当に良いものなのかを自分以外の第三者からの情報で再確認しようとします。
Participate(参加する)
確認を終え、その商品・サービスが自分にとって本当に良いものだと確信を持ったときに、商品・サービスを購入・参加します。
SIPSの特徴としては、必ずしも購入のみのことを言うのではないということです。ここで言う参加とは、ソーシャルメディアやオウンドメディアでそれら商品・サービスに対するものに参加して楽しむことも含まれます。
参加した後、共有・拡散を行います。
前ステップの「参加」では、購入以外の体験のことも含まれるため、購入をしなかったユーザーでも自分が「いいかも!」と思った商品やサービスをソーシャルメディアで共有・拡散することがあります。もちろん、参加した後の感想が自分にとってあまりよくないものであった場合、「これは微妙…」といった情報も共有・拡散されます。
共有・拡散は、Twitterのリツイート、Facebookのいいね、Youtubeのコメントなどはもちろん、あらゆるネットツールで行われるものを指します。
SIPSまとめ
ソーシャルメディアの普及により消費者行動モデルは変化を遂げてきました。
昔より企業とユーザーとの距離が一層近くなり、情報は瞬時に拡散・共有されます。
いつの時代でも消費者行動モデルに合わせたコミュニケーション、マーケティングが大切になります。
よければご参考にしてください。